庄内川下流部のビューポイント? (15):石黒・田中

 

39 カワラマツバ

 

 植物愛好家の多くも気付いてないこの種が、【万場大橋】北西橋詰めのアンダーパス周辺に群生している。

 背丈が低くて花が小さく目立たないし、枝葉も松の名の如くあっさりしてるためか、また、似ているのがカワラナデシコで清楚な姿に花が付くからか、ともかく土手に生える植物のためかあまり知られてない。

 私は見守っている。

 

40 トヤバ(鳥見小屋)

 

 ここ万場の猟友会員にて銃免許保持者が中川猟友会名簿に数人いたが今は零になってしまった。

 そうした先輩等から聞き覚えてるのが、ここ万場では庄内川・新川共に昔はカモの仕掛猟が伝統的に行われていて、仕掛作りと設置が受け継がれてきたことである。

 当然資材は河原で入手できる素材を使う。(ここは従来Y氏のテリトリーだったので詳細は私には分らない)セイタカヨシ、背丈2.0~2.5mあり竹かと見違えるものを、自生地の中心が床になるよう中に4~5人入れる位の面積で刈り取り、それを残った葦に編み組むように差し込み壁や柱、屋根までも作っていく。

 中に火床(ホド)を作りテーブルを持込み仕掛作りの作業台としていたようで何年も補修しつらえたものはガッシリしていて少々の台風くらいではこわれない丈夫な物。

 グループ数人で運用していたようで中心人物は大家さんと呼ばれていて2~3回言葉を交わしたが、パチプロさんでパチンコ屋に入りびたっていて気が向いた時このトヤバにやってくる。

 釣も好きで”やわいの”と”ごついの”と2組のリール竿を所有、専用の竿受けも抗を打って自作していた。

 猟期にどれくらい鴨をとったか知らないが、狩猟税を払える分はとってたようだ。マガモに青首とカルガモ(要は足の赤いもの)一羽3千円その他は500円が相場のようで料亭に持ち込んでいたと聞く。

 彼は渡世人らしく、地元に妻子親子は居ないようだった。彼はまた他人に使われる事はきらいで指図されるとすぐおこる。止めて投げ出してしまうくせがあった。でも周囲の老人らに好かれていた。

 彼のえらいところは色々な仏像を写真を手本に木彫りをする事で小屋の周りに何体も展示していた。その木くずはどこの製材屋さんと懇意にしてたか知らないが、木材は欠ける事なく小屋にあった。自転車に積んでくるところに出会った事もある。

 これはY氏から聞いたが、餌釣りしたすべての獲物を写真撮りし、図書館(近くに ある)で調べ、名前を書いた一覧表をもっていて、エビやカニも入れて30種程記録していたとのこと。

 変わったものでは、上流でチョウザメを飼ってる所があり、釣り上げているし、カメも何種類か飼っている。彼の自慢は1m越えの大鯉を釣り上げたことで、抱きかかえている写真を小屋に貼っていた。

 出張所のM氏【担当者】とは一寸したトラブルがあったようだ(占用許可問題?)そんな有名人も今はいなくなり、遊歩道整備が進められている。